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ふにゃっ

かたちだよ♡

『でも刺してくれたのだ。彼女は確かに』

 その事実だけで私は確かにこの地点を越えられたのだと安堵しそして彼女に感謝した。毅然と甘えと誤魔化しをもって彼女に接していた私に答えをくれたのだから。こんなに幸せなことはない。今はただそう思う。

 でも、どうして。わたしは彼女と出会えることができたのであろう。あんなに確かな答えをもった彼女とわたしがなぜ接することができたのであろうか。

「あなたももっているのよ。彼女と似たようなかたちを」

 でもな。そんなの俺にはないよ。誤解だよ。

「なら。あなたも誤解しているのよ。きっと」

 そんなの認められないな。僕と彼女とは余りにかけ離れている。

「いつかわかるわ。きっと」

 そう云い女は私の前から姿を消した。私に幾つかの言葉を残して。

 その言葉に私は苛まれることになる。その言葉は私には重かった。

 軽い言葉だろうに、重かった。