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ふにゃっ

あの星のふもと、かたちが手を振っている

イヤホン

一日一文

うちのイヤホンは壊れている。コンビニで踏み潰した。回線は千切れずですのでまだ使っている。
イヤホンに対して何か身を焦がすことがあるかというとない。所詮当たり前に存在した特別器械。魔法のイヤホンである。
ただ当たり前にまみれるほど足りないを見事埋めたイヤホン。簡単にみえる。でも難しい。あるものを見つけるのは難しい。出会った時に逃さない。それ大事。
イヤホンは僕たちの当たり前だった。あるのが当たり前。だから普遍。ないならおろおろないのねそんなこととなり彼らは見事な器官になっていることが確認できる。
身体の一部。キャラとして当然であるその構え。違和感がない。彼には必要だから。そういう体。私は音を聴く。地球の音を聴く。尊い。呼吸は尊い。息を吐く。尊さにまみれてわたしは生きる。歩いてる。まみれてる。
人は目や耳に託していた時代があった。でもなにも起こらない。この嘘つき! 人は頭に依存した。ゆめ、ゆめならば、そらもとべる。飛べた。落ちた。痛かった。
人は道具に託す。器械に託す。ゆめよゆめ。私の夢を叶えたまえ。叶わない。嘘だった。
地面にまみれるかただ歩くか。また頭に帰るのか。私はまみれている。
どこになににいつかにあなたはなにを託していたのか。器官は拡張し想像し付属しどんどんと規模を拡げる。そこにわたしはいてる? あなたのなかにわたしはいる?
イヤホンは浮いている。空気のジャックを捉えてる。おと。くうき。わたしを浸透して。わたしは一体したい。戸惑わせて。酔わせて。お願い。
わたしは街を歩いている。イヤホンジャックを探してる。プラグは浮いている。頭、脳はどこ? プラグはむらむら。ジャックに届け。わたしが届け。
そうやって街を彷徨く毎日。わたしは届かない。ないんだね。足りないじゃないのかな。わたしの思い込みかな。
でもわたしはここにいる。溶けてる。もうだめかな。ただ溶けて。さようなら。
音楽。iPod。音楽が流れている。電源は死にかけ。人はただ通り過ぎる。埃と泥にまみれてiPod
元鞘かよ。いやだね。でも。私は差した。プラグを差した。ポケットに入れた。リッスンツウミュージック。duvet。
私は歩く。音を聴いて歩く。充電しようね間違いなく。