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ふにゃっ

あの星のふもと、かたちが手を振っている

たんす

一日一文

  こっちのたんすは開いてるしあっちのたんすは開かずだね。服は適当入れられて書類共は日の目見ず。腐ったたんすは中に蜂の巣を育む。わたしはねそんなの知らないね。蜂の巣って近くにいくと音が凄いんだろ。ぶーんって。全く知らないね。横のこたつで丸くなっていた冬も隅のテレビで野球見ていた夏もそんな音聞こえなかったよ。新種かね。ありの如くてくてく歩いて巣育んだのかね。わたしは五年ぶりにそのたんすを開けてみたがねなかにはそんな巣なんかなかったよ。わたしはあたりまえだよと叫んだよ。そんな音なんてしてないんだから。新種がねこんなあほうなたんすで生まれるっていうのはねばかだよ。ほんとふざけているよ。
…ただね。巣はなかったけどね。蜂の死骸はあったんだよ。オオスズメバチの死骸。からからだったよ。つまんでみると身体が壊れたよ。外歩いていると怖いんだけどねオオスズメバチ。こんなもんだね。いつからいたんだろう。もう枯れたオオスズメバチを開かずのたんすに入れて閉めといた。またいつか会う時まで待っといてや。そんだけや。