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落ちた鈍い殻はとてもおいしい、と思う

黒羽根トレード

プロ野球

黒羽根捕手トレード。弟の声から聴いた時には寝耳に水な話。少し調べてもソース出てこないし。横浜は近年積極的にトレードする球団ではないし。出場機会のない黒羽根捕手の半ばか実際かは知らないけれど志願的な意味が大きいトレードでしょう。コメントを見ると


「DeNAでの12年間、良いことも悪いことも、とてもいい経験をさせてもらいました。三浦大輔さんと初めて一軍でバッテリーを組んだ、2011年8月14日の試合が一番思い出に残っています。横浜を離れるのはとてもさびしい気持ちがありますが、日本ハムで活躍することが、DeNAファンへの恩返しだと思っているので、引き続き頑張っていきます」


このチームから離れる展開なんて想像していなかったんじゃないかなと邪推。でも、機会がなかった。肩が強く一時期は正捕手の座を任されていたんだけど捕手にとって必要なもの、ホームベースを守ること、投手の信頼を勝ち取ることが弱かった。ボールを後ろに逸らし、ホームベースに駆けてくるランナーからベースを守りきれず、ボールがワンバンつくと審判にすぐ様タイムを注文してピッチャーやランナーへの意識がおざなりになっていた。オロオロボロボロすることが多かった。バッティングは2013年の中盤辺りから力がついてきて2014年には右に打つと云う生きる道を見出して捕手として規定未到達ながら.264打った。スイングスピードも140キロ台。ただチャンスに弱く右を主体にして何とか残せた結果は二年と続かなかった。更に2015年の横浜のバッテリーは1990年にロッテオリオンズが記録したチームシーズン最多暴投数に並ぶ68を残す等捕手としての最終ラインを守れなかった。
そして2016年。中畑監督からバトンを受け継いだラミレス監督は春キャンプに捕手改革として投手のリードをベンチから出すことを発表。その意図はとにかくキャッチャーとしてまずボールを取ることに集中してほしいというもの。そのようなチームの空気で頭角を現したのが当時のルーキー戸柱。オープン戦では戸柱が出場を優先されるなか厳しい顔でグラウンドを見つめる黒羽根の顔があった。その後開幕こそ一軍にいたもののすぐ様二軍に。一軍捕手はルーキーながら監督の信頼を勝ち取った戸柱とエース専用捕手の高城以外は必要とせず。後半その打撃を期待された2015出場の多かった嶺井はCSで大仕事を成し遂げたが黒羽根はレギュラーどころか一軍に一度も上がることもなくシーズンを終えた。
一度はレギュラーを掴み取った男が二年後には試合に出れない。苦汁を噛んだであろう。今年こそと誓ったであろう。2017年春キャンプは一軍。最後までアピールし何としても評価の牙城を崩そうと意気込んでいたであろう。しかし、開幕二軍。一軍では戸柱高城嶺井が完全に捕手のポジションを占めてチーム捕手最高齢黒羽根30歳が入る隙などなかった。二軍では高打率を示してはいたが。チームとしてプロとして求められる守備を改善することはできなかった。

 


横浜としてはトレードで幾多の良選手を放出してきたこともあり余りトレードに良い印象はない。なぜ? あほか。そういうトレードが量産されてきた昔。
今回のトレードは如何なのか。普通のそれか、憎むべきものか。チームとしての黒羽根の位置、相手投手の位置、その時期。良いか悪いかなんて言えないけれど黒羽根。横浜の選手がこれ以上不可解な理由で移籍するなんてもうあってはならないこと。しかし此れは仕方のないこと、だ。出場機会なくベテラン生え抜きを悉く他球団に放出してしまった結果30歳でチーム捕手最高齢になった彼が二軍にて若手投手の球を受け続け彼らが一軍へと駆け上っていくなか変わっていく投手の球をひたすら受け続ける道。一度レギュラーを掴みまだ枯れていない選手に任せるには酷な仕事。仕方ない。続くことだけはいけないけれど。
一年半蓄えてきた。得意なものと苦手なもの。横浜では成せなかったが日ハムという違う環境に行くことで大きく羽ばたけるかもしれない。打撃も守備も、また捕手としての強さを。黒羽根の致命的とも言える捕手としての弱さも外様として、そして本人の後のなさと野球への飢えが功をなして別のものが見れるかもしれない。そのようなものを見れる。そのことを楽しみにして、居なくなるものを偲びたい。規定事項として成されるはずだった想像線を破壊する寝耳に水のこれからに新しい想像を付け加えてね。本人も色々な感情があるだろうけれど何よりも試合に出られる喜びを感じてほしい。頑張れ黒羽根。一横浜ファンとして思う。