卵の殻保存同盟

落ちた鈍い殻はとてもおいしい、と思う

〈苔の話〉

一日一文

 

意識しなければ気づかない君でしかないならば気づく必要はないのではなかろうか。気づける君ではあるけれど、気づかなければない君だから、いないも同然。
〈いるってこと。あるってこと。囚われすぎ。意識しずき〉
常々理性だとか知性だとかを盾にして前進する人々だけど、其れもまた瞬間の前進の結果でしかなく、無いものだとか成し得ないものに其れは理解できず勝手な曲解。教訓。別になんてことない因果。罪だとか云う君は浸りたいだけか。結果なんてない世界だと云う話だったのかもしれないが。
〈あの話。当たり前と云う話。君の直線は全く別の当たり前。だから仕方ない。知らない当たり前も仕方ない〉
勝手な思考の元に築きあげられる出鱈目なお城は直ぐに欠損する。元々欠けているんだ。城ではないんだ。妄想。個人に浸りすぎた先のなんてことない話。そうだから気にする必要ない。結局元のわたしにとっての、わたしと云う積み重ねのなんてことない話。ただそこから生み出された雫は脆く緩い。当たり前さ。
〈マグロ釣り師にはマグロ釣り師の矜持。マグロにはマグロの矜持。なるべくしてなったと語られるお話。否定も肯定もわたしの人生への返事。返事をし続けて道を封鎖して残った道は色々草で臭い下手な道なのかそうではないのか。わたしは話す言葉を拒否して地面に座り込んでお経を唱え続ける。其れはどう云う意味? くだらないの。そうじゃないの。どうでもよかったの。話すとしたらそう云うしかないように仕向けるわたしがそこにはいた〉
どうでもいいよと呟いて、色々な理由を抱えて、離れていくって云うかどうして近くに人はいたのかなんて私には理解できた所と出来ていない所が混ざっていて不眠になる。
本当にどうでもいいことだけ忘れた。どうでもよくない世界にとっての言葉を持って存在する君たち。クール? 下手な言葉。
私が言葉を中々に小さく地面に引っ張られそうな頭に詰め込んでいる。そして其処に当て嵌まらない何かを他人と位置付ける。下手な気触れを現実にて演じる私にとって、そう云う位置づけに他人を置く私の頭の言葉は何を築いたのか。足りない、必要、だから視える聴こえるきみのこえ。私に必要なものは一体なんだったのであろうか。
立ち止まるって一体どう云う意味を示しているんだろう。立ち止まることはいけないこと。立ち止まってしまったのなら仕方ないけれど。
君の意味を成せないのか、成そうとしないのか。様々なる下手な境遇の重ね合わせでそうになるしかなかった君。成りたかった君。此れに成りたかった。私は信じた。自身の存在する持ち合わせの意味により出来上がった私の想像。此れが私自身。だから他人には仕方ないじゃないって言葉を漏らして俯いてやり過ごしておく。
〈全部そんな話じゃないのよ。勝手な解釈なのよ。下手な意味づけお茶の子さいさい。あなたは眠くなりベットに落ちる。明日の日記は書くべきかなんて今日も成せない君がよく云う。ふざけた話。毎日寝ている。其れが君。どうしようもないなんて思っていないくせに話す君〉
君は君を為すべきだ。解らないが。過去を振り返り、思い出し、どうにかこうにかして私を成していく。出来るところだけを成していく。駄目だと思ったところの所在地と私と云う存在の駄目な部分は違う。私の位置は過去に思った自身の評価で正しい。そんな私が生きていくにあたり私の出来る部分でぶつかる良い部分と悪い部分はそのお話とは全く関係のない未知なる部分であることを理性的に噛み締めて、そんなもの直ぐ忘れちゃう運命だが。
出来る限りわたしとして生きましょう。考え続けることを拒否したり、肯定できない嘘をつけなかったりしたんだから当然でしょ。死ななかったんだから当然でしょう。どうなんでしょう? 勝手だね。色々と。