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知らない街で見かけた空き地での奇妙な寸劇、うるさい声【小説素描】

かたち事物、日々


kakuyomu.jp

  【知らない街で見かけた空き地での奇妙な寸劇】

 3541文字。

 カクヨムの自主企画、甲乙 丙さんによる「1シーンから連想して物語を書く」に参加して書いた文章。

幾つかのお題、ルールのもと書いた。

 

【お題】

・男が必死な様子で扉を力強く叩いている。

・扉には、男の腰あたりの高さにパカパカと開く(まるで郵便受けの差入口のような)箇所がある。それはおよそ、横ニ十五センチ、縦五センチ程の大きさをしている。

・男から見て扉の反対側には女がいて、男が扉を叩くのを止めるのを見計らい、穴から様子を伺おうとしている。

・どこからか大音量の声が二人の耳に届く。「残り三十分しかありません!」

「1シーンから連想して物語を書く」コンテスト(第二回) - カクヨム

 

 【ルール】

1・この状況から連想される「その後の展開」を書いて下さい。お題の前に文章を足しても良いですし、要素を守っていれば描写も自由に変更して構いません。

ヒント・扉の材質は自由。又、どちらが「扉の内側」にいるのかも自由です。どこからか聞こえてくる声も肉声なのか、それとも機械越しの声なのか、男の声か、女の声か、どれも自由です。

2・5000文字以内の物語、又は、プロット状態、アイデアのみでの参加もOK(とはいえ要素をすべて盛り込んだ内容にする事)

3・男、女の年齢は自由。ジャンルも自由ですが暴力表現などはタグで明記するようにして下さい。

「1シーンから連想して物語を書く」コンテスト(第二回) - カクヨム

 

 自分としては文章の練習と誰かに読まれたい欲があり書いた。基本的にかたちは自分を読んでくれる可能性を秘めている人に届くように世界を広げていくのがかたちとしての目標であるのでその為にとにかく自らを動かせるように簡単なことからコツコツとこなしていくかたちになりたいなぁと願う。

『知らない街で見かけた空き地での奇妙な寸劇』の内容を単純に説明すると、知らない駅を降りて、知らない街を散策することが瞬間のおじさんが奇妙な寸劇に立ち会いちょっとした感情を拾っていくお話。自分自身の手応えとしてはまぁそれなりに書けたようには思う。

 

私は空きに空いた夕方漂う普通電車の座席に座りこの街のいたって普通の町並みを眺めながら思う。もうこの街を歩くことはないだろう。それでも私はこの街を通過するときに思い出すはずだ。眼鏡くんが一つ大人に近づくに必要だったあの奇妙な寸劇を。

知らない街で見かけた空き地での奇妙な寸劇 - 知らない街で見かけた空き地での奇妙な寸劇(かたち) - カクヨム

 

 話は変わるが昔かどうか確かさを憶えていないが現代美術家の合田誠氏のツイッターで人と会話しない創作者はどうしても滅んでいくみたいな委託を背負ったツイートが妙に印象に残っている。感情的な部分ではなく単純に虫網で言葉を拾った感覚。それは私の人生との重ね合わせ。会話は大切だよ。一人は辛いよ。自ら飛び込んで文章を綴らなくてはしんどくて辛くて書くのをやめちゃう。ちょっと辛くて稼働しないアクセス解析を何度も更新して落胆しちゃうかたち。世の中簡単だけれども難しいよ。ほんと。

 

【うるさい声】

 2083文字。

 地元の学童にアルバイトにしに自転車すいすい漕いでいるときに頭に浮かんだ文章を残そうかと考えて形となった作品。当初のまま書いていればもう少し面白い感じに書けていたのだが残念ながら短い就業時間を終えて真っ暗な道をこくこく漕いでいたときには余りに細部の形成がずれておりかたちとしての歩行を思いつきと重ね合わせた作品となった(まだまだ作品と書くと照れ臭く感じるかたち。作品が作品になるまで継続したい)。

『うるさい声』の内容を単純に説明するとぼーと自身の部屋から窓を通して雲を見ている私の頭の中で緊急信号、私になりなさいといううるさい声が頻繁に鳴っていて、その声に惑わされる私が私としてどのように選択していくのかというお話。

 

『S.O.S、S.O.S。私です。私が必要です。あなたはあなたでなければなりません。緊急事態です。今すぐ私を示しましょう。そうでなければあなたは直ぐに生命を失います。失います』

うるさい。私は自宅二階自室の窓から雲をみていた。青い空。空気の摩擦で、悪い存在に消されなかった雲は海から山をいくつか越えて盆地に属する私の上空にその姿を見せる。

うるさい声 - かたち小説素描(かたち) - カクヨム

 

 自分としては一つの好きな部類、私が好きではなく、私が勝手に書いてしまう作品として私が好きな部類というお話。

 

 

〈話を変えまして…〉

 辛いっていうのはアホだけれども実際辛い。皆んな辛いんだろう。辛いのは嫌だ。しんどいのは嫌だ。それなのになにかおかしな道を進む。

 結局何も変わらない毎日が僕をおかしくしていく。焦燥感。しかし実際何もしていない。行為を積み重ねていく他ない。

 何か良いことを起こせますように。私が私を続けられますように。短冊は季節外れだけれども此処に刻んでまた明日。